今回は、『長崎ゆかりのセラピストが関わる書籍紹介』ということで、
長崎出身のセラピストの書籍はもちろんのこと、現在長崎で勤務している方、以前長崎で勤務されていた方を含めて私の知る範囲内でご紹介させていただきます。
目次
- 関節可動域制限:病態の理解と治療の考え方(2013年)
- 脳卒中の動作分析:臨床推論から治療アプローチまで(2018年)
- 「足裏アーチ」でひざと腰の痛みが消える
- Sports Physical Therapy Seminar(SPTS)シリーズ
- ACL損傷予防プログラムの科学的基礎(2008年)
- 肩のリハビリテーションの科学的基礎(2009年)
- 足関節捻挫予防プログラムの科学的基礎(2010年)
- 筋・筋膜性腰痛のメカニズムとリハビリテーション(2010年)
- スポーツにおける肘関節疾患のメカニズムとリハビリテーション(2011年)
- ACL再建術後のリハビリテーションの科学的基礎(2011年)
- 足部スポーツ障害治療の科学的基礎(2012年)
- 骨盤・股関節・鼠径部のスポーツ疾患治療の科学的基礎(2013年)
- 下肢のスポーツ疾患治療の科学的基礎:筋・腱・骨・骨膜(2015年)
- 膝関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎
- 足関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎(2017年)
- 脊柱疾患のリハビリテーションの科学的基礎(2017年)
- おわり
関節可動域制限:病態の理解と治療の考え方(2013年)
楽天⇒関節可動域制限第2版 病態の理解と治療の考え方 [ 沖田実 ]
本書の著者は、沖田実先生(長崎大学)です。
研究結果から得られた知見をもとに、関節可動域制限のメカニズムに迫った1冊です。
多くのセラピストが1度は手に取ったことのある本ではないでしょうか。
脳卒中の動作分析:臨床推論から治療アプローチまで(2018年)
楽天⇒脳卒中の動作分析 臨床推論から治療アプローチまで [ 金子 唯史 ]
この本の著者は、金子唯史先生(STROKE LAB)です。
金子先生が養成校の先輩であることはSNSを通して知りました。
本書は、主に歩行や寝返り・起き上がり、立ち上がり・着座、上肢のリーチ動作から手の機能について内容が構成されていて、豊富な論文情報をもとにエビデンスに基づいた内容となっています。
脳卒中の方を診る機会の少ない私でも分かりやすく解説されています。
すでに2刷目を迎え、全国のセラピストに大変好評の本です。
「足裏アーチ」でひざと腰の痛みが消える
楽天⇒「足裏アーチ」でひざと腰の痛みが消える[本/雑誌] / 川口雄一/監修
この本の著者は、川口雄一先生(愛野記念病院、PIEGLLO)です。
この本は、タイトル通り、崩れた足がいかに膝や腰の痛みの原因であるか、その問題に対する解決策などを一般の方にも分かりやすく説明された本です。
患者さんへの病態説明の参考としてセラピストも必見の1冊です。
Sports Physical Therapy Seminar(SPTS)シリーズ
SPTSシリーズの書籍は、年に1回開催されていた”Sports Physical Therapy Seminar”の内容を書籍化したものとなります。
スポーツ医学に関わる学会会場の書籍コーナーには必ずこのSPTSシリーズの本が並べられているので、多くのか方が手に取ったことのあるシリーズの本ではないでしょうか。
これらの本では、SPTSの発表者が各テーマごとに文献をレビューしたものがまとめられています。
この本によって、日本にいながらにして世界から集められた知識に触れることができる、そんな本です。
ACL損傷予防プログラムの科学的基礎(2008年)
楽天⇒ACL損傷予防プログラムの科学的基礎 (Sports physical therapy semina) [ 渡邊裕之 ]
SPTSシリーズの第1巻です。
この本では、前十字靭帯損傷予防プログラムをテーマに取り上げ、疫学的側面、危険因子、発症メカニズム、予防プログラムなどを多数の文献から得られて知見がまとめられている一冊です。
この本では、
以前、長崎大学医学部付属病院や同保健学科に勤務されていた京都橘大学の横山茂樹先生が編集者の1人として携わっています。
執筆者としては、
杉野伸治先生(当時、貞松病院勤務。現、サンクス)が「ACLの発生機転」
能由美先生(当時、いまむら整形外科勤務。現、motto Assist)が「ACL損傷に関する質問紙調査」
について執筆しています。
肩のリハビリテーションの科学的基礎(2009年)
楽天⇒【送料無料】 肩のリハビリテーションの科学的基礎 Sports Physical Therapy Seminar Series / 鈴川仁人 【本】
SPTS第2巻です。
本書では、肩のリハビリテーションを行う際に知っておくべき肩のバイオメカニクスからはじまり、肩脱臼や腱板損傷について、疫学や治療法、後療法について多数の文献を引用し、分かりやすくまとめられています。
この本では、
能由美先生が、「肩の骨形態」について執筆されています。
足関節捻挫予防プログラムの科学的基礎(2010年)
楽天⇒足関節捻挫予防プログラムの科学的基礎 (Sports physical therapy semina) [ 加賀谷善教 ]
SPTSシリーズ第3巻です。
本書では、足関節捻挫予防に必要なバイオメカニクスに関して、距腿関節、距骨下関節の機能解剖、キネマティクス、運動連鎖などについて文献レビューとして整理されています。
また、足関節捻挫の疫学、受傷機転、後遺症、そして予防プログラムにについても膨大な量の論文を情報がまとめられています。
この本では、横山茂樹先生が編集と「足関節捻挫予防プログラム:固有感覚訓練の効果」について執筆されています。
また、
能由美先生が、「足関節捻挫予防プログラム:可動域・筋力訓練の捻挫予防効果」について執筆されています。
筋・筋膜性腰痛のメカニズムとリハビリテーション(2010年)
楽天⇒【送料無料】 筋・筋膜性腰痛のメカニズムとリハビリテーション SPORTS PHYSICAL THERAPY SEMINA / 加賀谷善教 【本】
SPTSシリーズ第4巻
本書では、腰痛をテーマに取り上げ、それまで科学的根拠に乏しかった領域について多くの論文情報をもとに多方面からみています。腰痛の病態を理解するうえで、有用な1冊です。
この本では、
杉野伸治先生が、「運動量の効果と限界」について執筆されています。
スポーツにおける肘関節疾患のメカニズムとリハビリテーション(2011年)
楽天⇒スポーツにおける肘関節疾患のメカニズムとリハビリテーション (Sports physical therapy semina) [ 鈴川仁人 ]
SPTSシリーズ第5巻です。
本書では、第1章で肘関節の運動学や筋作用の話題を整理し、第2章以降は野球肘やテニス肘、肘関節脱臼などの疾患について、病態や診断、治療法などの情報がまとめられています。
この本では、横山茂樹先生が編集を務め、
貞清正史先生(貞松病院)が、「テニス動作のバイオメカニクス」
堀泰輔先生(いまむら整形外科医院)が、「テニス肘の疫学・病態・診断・評価」について執筆されています。
ACL再建術後のリハビリテーションの科学的基礎(2011年)
楽天⇒ACL再建術前後のリハビリテーションの科学的基礎 (Sports physical therapy semina) [ 渡邊裕之 ]
SPTSシリーズ第6巻です。
本書では、スポーツ整形外科分野でもっとも情報量の多い領域の1つであるACL再建術について取り上げられています。ACL再建術に関わる方必見の1冊です。
この本では、「ACL再建術後管理」について長崎の3名の先生方が執筆を担当しています。
杉野伸治先生が「炎症対策」
一瀬浩志先生(貞松病院)が「可動域制限の是非」
能由美先生が、「早期荷重の是非」
について執筆されています。
足部スポーツ障害治療の科学的基礎(2012年)
楽天⇒足部スポーツ障害治療の科学的基礎 (Sports physical therapy semina) [ 山内弘喜 ]
SPTSシリーズ第7巻です。
本書では、足部アーチや前足部、後足部の外傷・障害についてそれぞれ多方面から検討されています。
この本では、
横山茂樹先生が編集を担当しています。
また、
能由美先生が、「前足部障害の保存療法」について執筆されています。
骨盤・股関節・鼠径部のスポーツ疾患治療の科学的基礎(2013年)
楽天⇒骨盤・股関節・鼠径部のスポーツ疾患治療の科学的基礎 (Sports physical therapy semina) [ 永野康治 ]
SPTSシリーズ第8巻です。
本書では、まだまだエビデンスが乏しい分野である骨盤・股関節・鼠径部のスポーツ疾患についての文献レビューが分かりやすくまとめられています。骨盤・股関節・鼠径部のスポーツ疾患治療に携わるセラピスト・トレーナー、研究者に必見の1冊です。
この本では、
伊藤一也先生(当時、貞松病院勤務。現、広島国際大学)が、「骨盤輪不安定症の診断・評価」を執筆されています。
下肢のスポーツ疾患治療の科学的基礎:筋・腱・骨・骨膜(2015年)
楽天⇒下肢のスポーツ疾患治療の科学的基礎 筋・腱・骨・骨膜 (Sports physical therapy semina) [ 吉田昌弘 ]
SPTSシリーズ第9巻です。
本書では、下肢に発生するスポーツ疾患(肉離れ、腱炎、疲労骨折、骨膜炎)についてまとめられています。疾患としては、主にハムストリングス、大腿四頭筋および下腿三頭筋の肉離れや筋挫傷などの筋肉系のトラブルについて、アキレス腱炎や膝蓋腱炎、鵞足炎、腸脛靭帯炎などについてまとめられています。また、発生頻度は高いものの、不明な点が多かった大腿骨疲労骨折や膝蓋骨疲労骨折、下腿疲労骨折、シンスプリントの4疾患においてもレビューされています。
この本では、
伊藤一也先生と濱田孝喜先生(貞松病院)が「シンスプリント」について執筆されています。
膝関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎
楽天⇒⇒膝関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎 (Sports physical therapy semina) [ 玉置龍也 ]
SPTSシリーズ第10巻です。
本書では、スポーツにおける膝関節疾患について取り上げられています。
膝関節の解剖、機能障害の評価、治療、リハビリテーションについて膝関節伸展機構、膝蓋大腿関節、半月板、脛骨大腿関節、後十字靭帯、内側側副靭帯に分けて、広くレビューされています。
この本では、
杉野伸治先生が、合併症の章の「筋力低下」、
私が(当時、いまむら整形外科医院勤務。現、チカラ整形外科スポーツリウマチクリニック)が「関節内病変による膝関節可動域制限」について執筆しました。
足関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎(2017年)
楽天⇒足関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎 (Sports physical Therapy Semina) [ 福林徹 ]
SPTSシリーズ第11巻です。
本書では、スポーツ現場で発生頻度の高い足関節疾患について取り上げられています。
足関節のスポーツ疾患に携わる方に非常に役立つ1冊です。
この本では、
三浦遼平先生(貞松病院)が、慢性足関節不安定症・捻挫後遺症・変形性足関節症の章で「疫学・危険因子」について執筆されています。
脊柱疾患のリハビリテーションの科学的基礎(2017年)
楽天⇒脊柱疾患のリハビリテーションの科学的基礎 (Sports Physical Therapy Semina) [ 福林徹 ]
SPTSシリーズ第12巻です。
本書では、頸椎から仙腸関節までに発生するスポーツ疾患の疫学、病態、診断・評価、治療法、治療成績について文献レビューが行われ、分かりやすくまとめられています。
この本では、伊藤一也先生が編集を務められています。
また、
濱田孝喜先生が、「腰椎椎間板ヘルニア」について執筆されています。
おわり
まだまだ長崎にゆかりのあるセラピストが関わる本はたくさんありますが、今回はひとまずここまでとさせていただきます。
また、機会があれば紹介します。
それでは!